34歳美容師、全力で不妊に抗ってみた。

早発閉経の治療をしてきた過去を振り返る。

運命と勘違いして色めき立つアホな私

私はその日、いただいた紹介状を手に期待と不安の入り交じった心境のまま、大学病院へとむかいました。

 

さすが大学病院は違いますね。

当たり前ですが大きいですし、売店とかカフェテラスのような憩いの場があったりなんかしますから。

 

しかもそこは以前に膝の手術をした時に入院してお世話になった病院だったため、『足を治してもらった』という良い思い出のある場所でもありました。

 

 

パワースポット…ん?ちがう

ラッキースポット的な感じですね。

 

縁起がいい…あ、そうそうこれです!

私にとって、とても縁起がいい場所なので、少しばかり通うのが大変な距離でしたが特に気にしませんでした。

 

 

 

そしてこの初日に何をしたかというと、診察とさっそく血液検査と内診です。

 

診察は担当の先生が1時間ほどかけて、早発閉経という病気について細かいことまでかみ砕いて丁寧にお話ししてくださいました。

 

先生はこの病気の専門医ということだったのでそれはもう詳しくて(当たり前でしょうけど)ネットの検索では得られない情報が盛りだくさんの、とても有益な時間でした。

 

 

そしてなんとも驚いたことにこの日、たまたま排卵が間近だったのです。

急遽、3日後が採卵日に決まったのですが、それは色々な奇跡が重なったからでした。

 

大学病院ともなると普通は近々の採卵予定はすべて埋まってしまっていて、なかなか予約が取りづらいそうですが、たまたま空いている時間があったのです。

 

つまり1日に採卵出来る人数が決まっているにも関わらず、空きがあったということになります。

 

もう、本当に運命だと思いました。

 

来院した初日がたまたま排卵期が近くて、更にたまたま採卵の予定を入れることが出来たなんて、運命以外の何者でもないと確信めいたものがあったのです。

 

 

看護婦さんたちがバタバタと大慌てで採卵のための書類やら道具やらを取り揃えてくれている様子を見ながら、ウキウキと色めき立っておりました。

 

 

数々の奇跡が重なって運命的な妊娠を果たす自分の姿を夢想して、ニヤニヤがとまりませんでした。

 

アホですね。間違いなくアホです。

 

まぁ実際にそんなドラマチックな出来事が起きるわけなかったんですよ。

そう簡単に上手くいくほど現実は甘くなくシビアだったんですね。

 

 

 

そして結果は一応採卵には成功するんです。

見えていた卵胞は2つでしたが取れたのは1つ。

けれどこの1つの卵子は奇形で、受精に進むことなくリセットになりました。

 

 

採卵に成功してから受精確認までの間(新鮮胚移植だったので数日です)不安ももちろんありましたが、きっと奇跡が起こるものだと信じている気持ちはかなり大きかったです。

 

 

 

そしてまた例によって撃沈した私は、ヒラヒラと紙切れのようになって底無しの穴的なものへと落ちていくのでした…(昨日の記事参照)